資料B

青森県主催「八甲田山等の登山道に関する意見交換会」参加報告

 

と き  2011年9月7日(水) 13:30〜15:30

ところ  青森県庁 西棟8階中会議室

出席者  別紙資料参照

経 過  浅利観光企画課総括主幹が司会進行役で開会。

高坂観光企画課課長が「登山道は管理者不在、ヤブ化等の問題が指摘されている、保護と利用のバランスを考慮しなければいけない、皆さんからご意見をいただきたい」と挨拶。

次いで浅利観光企画課総括主幹より、「青森県の登山道の管理の現況」を別紙資料に基づき報告。

次に各出席者より、意見を出し合う。

 最後に浅利観光企画課総括主幹が「次回はテーマを決めて開きたい」、高坂観光企画課課長が「登山は有力なコンテンツ、観光資源と思っている、保護と利用を現地で確認し合うことも必要、岩木山の方でも民間の協力を得ているので考えていきたい、次回は国へも相談し早めに開きたい」と挨拶し閉会した。

【出された主な意見】

@登山道の管理者をきちんとしていただく、民間も協力する枠組みが大切だ。

A私のホームページには、南八甲田、高田大岳等悪路との意見が数多く寄せられている。登山者の自己責任が希薄になっている。国土地理院は実態の無い登山道は廃道にすると言っているので、みんなでチェックも必要だ。

B国土地理院が廃道にすると言っているのは、何か有った時の責任逃れで言っているのだ。

C八甲田清水、湧水量が年々少なくなり枯渇の恐れが有るので、周りの地面を踏みつけないような保護が必要。頭上注意の札でなく、処理する等ルートの補修を。毛無岱から酸ケ湯温泉への下り口のルート、崩壊が進んでいるので、付け替えを考えてほしい。石倉岳も貴重だ、倒木の処理、10台位の駐車スペースがほしい。

D北八甲田大岳の北斜面の登山道の拡幅が進んでいる、保護策が必要。

E北八甲田の整備を進めているが、高校総体に間に合わせてほしかった。

F県外登山者より青森県の登山道は悪路と言われている、我々も協力するので整備を進めてほしい。

Gテーマが無いので何を話せばよいか迷う、テーマが必要。

H三八上北森林管理所長が出席者に「南八甲田縦走見取図」を配布し、これは昭和50年作成されたものだが、作成者の三浦さん(?)はもう86歳になっているが、「昔のように整備し、多くの人に南八甲田の自然に触れてほしいなあ」と話していましたとの紹介がありました。

【成田発言要旨】

@北八甲田の登山道は昨年のガス事故時、最終的には各登山口に注意の看板を立てざるを得なかったことに示されているように一体的な管理が必要、青森県が管理する登山道は19.8kmと東北各県に比して著しく少ない、管理者不在と言われている谷地温泉〜高田大岳山頂、田代平〜高田大岳・小岳鞍部、みちのく温泉〜赤倉岳を県管理として一体管理すべきだ。

A登山を広めたいと考えている、行政が整備もせず廃れたからといって廃道にするという国の一機関の国土地理院の考えには反対だ。

Bこの8月24日スポーツ振興法が全面改正され、スポーツ基本法が施行され、「スポーツは世界共通の人類の文化、スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことは全ての人々の権利である。」と規定し、「国及び地方公共団体は、心身の健全な発達、生きがいのある豊かな生活の実現等のために行われるハイキング等を普及奨励するため、施設の整備に努めなければならない。」とある、登山でなくハイキングと表現されているが、県はこの法律に基づいて登山道整備に力を入れてほしい。登山道の荒廃・ヤブ化は登山文化の衰退につながる。

C県か市かJRに働き掛けて八甲田を回る循環バスを走らせているが、乗客は少ない。田代側の登山道がヤブで使えず登山客が利用出来ない影響も有ると思う、田代側登山道の整備を進めるべきだ。

※青森市観光課長より、「八甲田振興協議会が試験的に走らせている。」との答弁有り。

【感想】

@とりあえず県は、我々登山者の6月17日付け要請に一つでも応えているとのポーズを取りたかったのか、勘ぐればガス抜きのためか? 今後テーマを決めた会議を何時開くのか注視したい。

A南八甲田登山道のあまりにひどい荒廃・ヤブ化に放っておけないと決意し、2007年4月整備を要請してから早や4年、行政、業者、我々利用者が協力し合って、登山道を整備していく枠組み作りには時間がかかるなあ。

B出席者が日頃感じていることを出し合って終了したという感じ。           (報告・成田茂則)